#14 【衝撃!】イギリスの大学院は授業が1年間にたった20週しかないという事実

授業内容について

イギリスの大学は日本と違い10月から新学期が始まります。

基本的には10~12月の「秋学期」と、1~3月の「春学期」の2学期構成になっています。

 

☞前々回の記事「#12 新学期が始まりました」では、2018年10月から受講しているロンドン大学ゴールドスミスのGraduate Diploma Course in Media, Culture and Social Sciencesというコースの大まかな概要を紹介しました。

#12 新学期が始まりました【秋学期がスタート!ロンドン大学の授業内容を詳しくお伝えします!】
いよいよ秋学期がスタート!2018年10月から始まった大学院準備コースの正式名称は「Graduate Diploma in Media, Culture and Social Sciences」と言います。今回はなるべく詳しくコース内容を紹介していきます。

今回も引き続き、

10月から始まった授業内容

についてお伝えします。

 

これが年間スケジュールだ!

まずは2018年度の予定表から見ていきましょう。

(年間スケジュール/Goldsmiths, University of London)

  • 9月最終週: Welcome Week
  • 10月~12月1週目: Autumn term
  • 12月2週目: in-class assessment week
  • 1月3週目~3月末: Spring term
  • 3月末: in-class assessment week
  • 5月2週目~6月1週目: Summer exam
  • 6月4週目: Tier 4 Visa workshop

2018年9月最終週の「Welcome Week」にはまだ授業がありません。まずはロンドンに慣れよう!ということで、新入生に向けたイベントが中心となっています。

☞前々回の記事「#12 新学期が始まりました」内でご紹介した「クラス分けのテスト」や「オリエンテーション」、それに Students’ Union が主催する「各クラブ・サークルの説明会」などがキャンパスのいたる所で行われています。ゴールドスミスの  Students’ Union も活動内容はけっこう充実している印象です。

 

秋・春学期は11週間?

10月第1週からいよいよ「秋学期」が始まります。

学部によって週の授業数は様々です。大学院(MAなど)だと週2~3日程度ですが、例えば私の通うコースは基本的に毎日授業があります。大学(BA)でも週3日しかない学部などもあるようです。きっとこれは日本の大学とさほど違いは無いかと思います。

一方、秋学期・春学期ともにわずか11週間しかありません。さらに各学期の6週目は「Reading week」という授業の無い週があります。これは読書やリサーチを進めたり、授業の復習にあてたりするために設けられています。

そう考えるとイギリスの大学は「授業がある週」が年間で20週しかないのです。(・_・)スクナイ!

 

成績はエッセーがカギを握る

各学期末には、これも学部によりますが、テストやエッセーの提出が待ち受けており、これを基に成績が決まります。

私が今年1年間通っているコースを無事に修了すると、晴れて大学院に進学することができます。

ビザの更新はイギリス国内で行うことが可能で、それを6月下旬の「Tier 4 visa workshop」にて行うことになっています。

このため講師たちからは

授業が終わったからといってすぐに帰国しないでね

と釘を刺されています。

 

授業の出欠について

授業をなんらかの理由で欠席をする場合、事前に学部に連絡をすることが義務付けられていて、基準の出席率に達しない場合は、「ビザはく奪」→「帰国」という危険もあります。

学部のビジネス・マネージャーからも再三再四、上記のことに関して忠告を受けますが、仮に誰かが欠席しても、学部と講師との連絡が密に取れていなかったり、そもそも出欠の確認がかなり雑な講師もいたりするのが現状です。

それに、かなり頻繁に授業を休む学生も中にはいます。かといって、それが原因で単位を落としているような感じは今のところ見受けられません。

総じて言うと「出欠」に関してはそこまで厳格ではないのかなというのが私の印象です。ちなみに私が通っていた早稲田大学商学部も様々な面で相当緩かったと思います笑。

 

授業内容をご紹介します!!!

さて、私が現在通っているコースは ①アカデミック英語②専門分野(私の場合はメディア)を並行しながら勉強していきます。

☞こちらの記事「#4 大学院までのステップ」に詳しくまとめてあります。

#4 大学院までのステップ
私の通うロンドン大学ゴールドスミスは世界100カ国から学生が集まっています。それだけに留学生に向けた授業やカリキュラム、サポートが充実しています。今回は「大学院進学までのステップ」に焦点をあててお伝えします。

 

以下が、コースの大枠です。

  1. Contemporary theories
  2. Modern Knowledge, Modern Power
  3. Academic Reading and Writing
  4. Academic Listening and Speaking
  5. Images and their Interpretations

☞前々回の記事「#12 新学期が始まりました」内では、

1. Contemporary theories の概要をご紹介しました。続いては…

②Modern Knowledge, Modern Power

この授業はクラス全員が受講するものではなく、来年度に Media & Communications 学部へ進学する学生のみが参加します。その他の Design や Music、Cultural Creative Industry 学部に進学予定の学生たちは別の授業に参加しています。

このモジュールは週に3コマ設けられています。

  1. Pre-reading
  2. Lecture
  3. Lecture feedback

週の構成は Contemporary theories に似ています。

週ごとに変わるテーマに対し「Pre-reading」の授業にて予習や専門用語の理解をして、専門家によって行われる「Lecture」に参加します。その後クラスに戻り、少人数での「ディスカッション」を通じてトピックスに対する理解をより深めていきます。

 

主な特徴は…???

一方、このコースの特徴は「他学部のレクチャー」に参加できるということです。

私はこの一年間、The English Language Centre(ELC)という学部に所属していますが、このモジュールに関しては他の学部生と共にレクチャーを受けることになります。

ちなみに秋学期は「社会学部」、春学期は「メディア・コミュニケーション学部」のレクチャーを受けることになっています。ロンドン大学ゴールドスミスはこの二つの学部に対する評価・人気が高い大学です。

 

この秋学期に取り扱った内容は…

  1. 資本主義・批判
  2. 階級
  3. フェニミズム

特にカール・マルクスとマックス・ヴェーバーの名前が出てくる回数が多かったです。どちらも資本主義の構造や問題点を分析したことで有名な社会学者です。彼らの理論は21世紀においてもなお「社会構造研究の基礎」として多大なる影響力を持っています。

その一方で、二人は互いに相反する主張を繰り広げていたことから「どちらを支持するか」常に意見が分かれるとのことでした。高校の授業で習ったことを薄っすらと記憶していますが、改めて資本主義の源泉に触れられるのは大変良い経験です。

 

ゴールドスミスはLGBT研究に熱心!

先にも触れた通り、ロンドン大学ゴールドスミスはアートの他にも、社会学やメディア学の分野でも世界的に評価の高い大学です。

中でも、フェミニズムやLGBTに対する研究がとても盛んです。実はこれらは「資本主義・批判」と密接に関わっています。

資本主義が作り出した「不平等」はこれまで「格差」や「階級」として研究されてきました。21世紀に入り、世界的に男女均等が叫ばれて久しいですが、これらの「不平等」の源泉も実は資本主義が生み出したものだと言われています。ゴールドスミスはこうした事象に果敢にチャレンジしている大学だと感じました。

 

自分の分野との関連は??

その一方、私の専門はメディア学なので当初は…

なんで社会学なんだ…?

と思ったのですが、実はメディア学・社会学は共に多くの点で互いに関連し合っています。社会学の基礎知識を身に付けることは、次の年に向けた良い準備になると言うことができると思います。それにアカデミック英語に慣れるという点でも的を得たアプローチのように感じます。

クラスメイトの中には…

もう少し実践的なことを学びたい

ということを口にする学生も多くいます。

これも大変よく分かる意見です。

しかし、これは大事なことなので声を大にして言いたいと思いますが…

 

ゴールドスミスは理論に重きをおいた大学です。

 

もちろんメディア・コミュニケーション学部の中にも実践(フィルムなど)に重きを置いたコースはありますが、ロンドン大学ゴールドスミスでは大半のコースがセオリーベースで進められていきます。

つまり、文献をたくさん読んで、エッセーを書いて、それが成績に反映されるという大学なのです。イギリスにはこうした「古風な」セオリーベースの大学が多いように感じます。

 

私はすでに7年間、日本の地方局でアナウンサーとして勤務した経験があるので大学で実践的なことを学ぶよりも、歴史的背景や構造理解などの「アイディア」により触れられるようなコースの方が自分には合っているなと感じています。残りの授業内容も適宜更新していきます!