#16 アカデミック英語とは【アイエルツのやり方ではダメ!?】

授業内容について

U-NEXT

イギリスの大学院は秋・春学期の2つに分かれていて、授業がある週は1年で20週しかありません。

以前、私が2018年10月から受講しているロンドン大学ゴールドスミスの「Graduate Diploma Course in Media, Culture and Social Sciences」の授業内容をご紹介しました。

☞「#12 新学期が始まりました【秋学期がスタート!ロンドン大学の授業内容を詳しくお伝えします!】」

#12 新学期が始まりました【秋学期がスタート!ロンドン大学の授業内容を詳しくお伝えします!】
いよいよ秋学期がスタート!2018年10月から始まった大学院準備コースの正式名称は「Graduate Diploma in Media, Culture and Social Sciences」と言います。今回はなるべく詳しくコース内容を紹介していきます。

☞「#14【衝撃!】イギリスの大学院は授業が1年間にたった20週しかないという事実」

#14 【衝撃!】イギリスの大学院は授業が1年間にたった20週しかないという事実
イギリスの大学は日本と違い10月から学期が始まります。10月から12月の「秋学期」と、1月から3月の「春学期」の2学期構成になっています。今回も引き続き2018年10月から始まった授業内容についてお伝えします。

 

今回はその続きとして

10月から始まった授業内容

に焦点をあててお伝えします。

中でも今回は、アカデミック・イングリッシュって一体なんだ?という点に特に注目していきたいと思います。

後半では IELTS との比較と私が実際に使用した参考書をご紹介します!

 

コースの大枠はこちらです

  1. Contemporary theories
  2. Modern Knowledge, Modern Power
  3. Academic Reading and Writing
  4. Academic Listening and Speaking
  5. Images and their Interpretations

これまでのブログ内で 1.Contemporary theories2.Modern Knowledge, Modern Power の授業内容をご紹介しました。

今回は「アカデミック」系がメインテーマです!

③Academic Reading and Writing

これは「アカデミック・リーディング&ライティング」の授業で、週2コマあります。

最初の方は冠詞や関係代名詞など、日本の中学・高校で学ぶような内容にも触れますが、どちらかというと「実際に文章を英語で書いて」→「講師から添削・フィードバック」をもらうといった実践的な作業が非常に多いです。

宿題もかなり多いです!!!

 

とにかく反復練習!!

なぜなら、この授業の最大の目的は…

エッセーを書くためのルールや手順を学ぶことにあるからです。

つまり、ここでいうところの…

「Academic Reading」とはエッセーを書くために効率よく文献を読む・探す作業であり、

「Academic Writing」はそれらを決められたルールに則って書いていくことを示唆しています。

これらをしっかり身に付けることで、定期的にやってくる2000~3000字程度のエッセーや、最終的には卒業修理論文に生かすことができるという訳です。

 

これがアカデミック・ライティングの特徴!

主な特徴はこちらです。

  1. フォーマルな形式であること
  2. 自分自身の主張があること
  3. 事実に慎重であること
  4. 参考文献を使用すること

が挙げられます。「フォーマルな形式」であることにより必然的に少し退屈な内容になることは避けられません。しかしこれらの要素を満たすことでエッセーの内容に「信頼」が生まれます!

 

アカデミック・イングリッシュの世界では「自分自身の主張 = Argument」が絶対的に必要とされています。これが欠如しているものはエッセーではなく、単なる「文献のまとめ」と見なされてしまいます。なのでエッセーを書く際はまず「自分の立ち位置」を決めることが大切です。

 

さらに物事を「言い切る」ことを避ける傾向にあります。なぜなら100%事実だと言い切れるものは少なく、特に議論を展開する場合は様々な余地を残しておくことが良しとされています。

 

そして忘れてはいけないのが「参考文献を使用すること」です。いくら自分の主張・立ち位置を決めてもそれをサポートしてくれる学術的な文献がなければ、残念ながらアカデミックの世界では通用しません。

良いアイディアを持ってはいるんだけどそれを立証してくれる文献が見当たらない

という風に苦しんでいるクラスメイトもたくさんいます。

大学によって様々ですが、参考文献を決められた方法で記載せずにエッセーを提出した場合、それは深刻な違反行為 (Plagiarism) に当たるので注意が必要です。

「段落」にも細かい決まりが!

アカデミック・ライティングには本当に細かい決まりがあります。

エッセーは複数の「段落 = Paragraph」によって構成されるのですが、決められた法則に則って書かなければ減点対象になってしまうこともあるのです。

それがこちらです。

  1. Introduce 導入
  2. Explain 説明
  3. Evidence 証拠
  4. Discuss 議論
  5. Conclude 結論

一つの段落には必ずこれらの要素を含んでいる必要があります。

基本的に一つの段落は「5つ以上の文章」によって構成されていることが多いです。

中でも、一番最初の文章は「トピック・センテンス = Topic sentence」と呼ばれ、これはもう本当に大切です!!!

トピック・センテンスとは??

アカデミック・ライティングの場合「一段落に言いたいことは1個」が鉄則です。

トピック・センテンスは段落の一番最初の文章であり、屋台骨でもあります。トピック・センテンスを定めたら後の文章はその内容から逸れることを許されていません。

もしそうなってしまった場合は、トピック・センテンス自体を書き直す必要があります。それほどに重要な要素なのです。私もエッセーを書く時はかなりここに苦戦しています。

よく講師が口にするのは…

トピック・センテンス(一番最初の文章)結論(一番最後の文章)を読めばその段落の内容が分かるよ!

と言っています。

 

これは文献を速読するときにも役に立つスキルです。

 

実はニュースの原稿が似ている!!!

アカデミック英語は、日本のスタイルと必ずしも同じではないのでなかなか慣れない人も多いかと思います。

ロンドン大学ゴールドスミスにて講師をしている私のイギリス人の友人も学期末にはたくさんのエッセーを採点するそうなのですが…

ネイティブのエッセーでも「何が言いたいか分からない」ものはたくさんあるよ!

と言っていました。

 

やはり文章を書くということは難しいことなのだと思います。

そこでおススメしたいのが、日本のニュース原稿を参考にする!ということです。

私もテレビ局で仕事をしていた時に原稿を書くことがよくあったのですが、たしかにニュース原稿の法則とアカデミック・ライティングはよく似ています。

なのでエッセーに行き詰ったしまったときは、息抜き程度にNHKや民放各局のホームページに行ってニュースを眺めるのも良いヒントになると思います。最近は各局共にニュース原稿をそのままネット上にあげているので無料の教材としては最高だとおもいますよ!

 

アイエルツ(IELTS)

さて、イギリス留学を志している方なら避けては通れないのがアイエルツ(IELTS)です。これはブリティッシュ・カウンシルが主催しているテストのことで、イギリス留学でビザ(UKVI)を獲得する際に IELTS のスコアが必要不可欠になってきます。

そんなアイエルツはビザ申請に欠かせない世界共通のテストです。

 

しかし…

IELTS のライティングは大学院で通じる?

 

結論から言うと「通じません」。 (・_・)オーマイガー

これはライティングの一番最初の授業で講師から直接言われたことです。

IELTS のライティング形式はリスト(羅列)です。一方、アカデミック・ライティングは全ての文章が美しく絡み合っているのです。

よくアイエルツの試験では、firstly… secondly… などの単語を使い文章全体を整理していきます。

一方、アカデミック・ライティングはこれらのワード使用をあまり良しとしません。

 

その反面、個人差や好みはありますが however, in other words, this is to say, in contrast, even though などの言葉をよく見かけます。アカデミック英語では様々な文献を読み解いて「それらを組み合わせていく」作業がメインになります。

つまり文章を羅列するのではなく、いかに前後の文章との関わりを持たせることができるかが腕の見せ所となるわけなのです。

 

かといって IELTS を放棄できない

でもイギリスの大学で勉強するためにはこのテストを避けて通れません。

私は留学前に一度だけ IELTS の試験を受けました。

結果は

Listening 5.5

Reading 4.5

Writing 5.5

Speaking 5.0

Overall 5.0

もう散々な結果でした。(・_・)ツライネ

私が使用した参考書

勉強した期間は約6カ月。初めての試験で Overall が 5.0 でした。

私の希望していたロンドン大学ゴールドスミスの「MA in Media and Communications」は Overall 6.5 が必要です。

本来ならスコアが満たされるまで何度も受け直すことが求められるかと思います。しかし、当時私は朝から晩まで働いていたため、その環境下で勉強を「長期的」に続けるのに難しさを感じていました。

さらに UKVI の試験は東京・大阪などの都市圏でしか開催されていないので、居住地だった金沢から毎回新幹線に乗って試験を受けることが大きなハードルとなっていました。

ただそれでも渡英することは可能です!

様々な選択肢がある!

そこで思いついたのが「様々なコースをくっつける」ことです!

☞「#4 大学院までのステップ」

#4 大学院までのステップ
私の通うロンドン大学ゴールドスミスは世界100カ国から学生が集まっています。それだけに留学生に向けた授業やカリキュラム、サポートが充実しています。今回は「大学院進学までのステップ」に焦点をあててお伝えします。

プリセッショナル・コースを受講することも現実的な選択肢です!

☞「#8 Pre-sessional Coure とは【プリセッショナルコースとは?授業内容を徹底解説!】

#8 Pre-sessional Courseとは【プリセッショナルコースとは?授業内容を徹底解説!】
2018年8月末をもってまずは9週間のプリセッショナル・コース(英語準備コース)が終了しました。今回はプリセッショナル・コースって一体何なのかお伝えします。あとは気になる成績発表です!!!

 

 

つまり…

アカデミック英語と IELTS は別物です

 

私もそうでしたが、アイエルツのライティングだって日本人にとってはかなり難しいです。

それなのにイギリスにきてみたら

アイエルツのスタイルは使いません

と言われたら精神衛生上よくないですよ、本当に。

イギリスの大学で活躍したいとお考えの皆さんなら、アカデミック英語の重要性をお分かりいただけたのではないでしょうか。冒頭でもお伝えしましたが、イギリスの大学は20週と予想以上に短いのです。なので修士プログラムに参加する前にアカデミック英語のルールを身に付けておくことは非常に重要だと感じました。

金銭面との兼ね合いもあると思いますが、留学をより充実したものにするための計画を今一度しっかり練ることは本当に大切だと思います!